36回転 ~ 大当り1/400、継続確率60%、賞球1,520球でのボーダー

ここまで何度か期待値計算を例を挙げてしてみた

-13.2球 ~ 大当たりがすべて単発の場合の期待値 – それでもまだ負け続けるのですか?

-1.7575球 ~ 確変も含めた抽選当りの期待値 – それでもまだ負け続けるのですか?

140.6円 ~ 大当り期待値を勘案しても1,000円投入毎にやはり損をする金額 – それでもまだ負け続けるのですか?

24回 ~ 1投資単位でこれだけ抽選できれば収支がプラスになるライン – それでもまだ負け続けるのですか?

今回は期待値計算とボーダー計算の一般式を説明してみたい

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期待値の一般式

繰り返しになるが、期待値とは

『確率変数の実現値を、確率の重みを考慮して平均した値』

ということだ 噛み砕いて言えば、賭けが外れた場合の損と当った場合の得をそれぞれの確率を考慮した平均的な収支見込ということになる

パチンコで言えば、抽選を行うには抽選毎に必ず数発の球を消費してほとんど当る確率はないが、当った時にはそれなりに多い賞球が得られ、消費球数と賞球数にそれぞれ起こりうるだろう確率を乗じて合算したものだ

ここに

  • Ev:期待値
  • Plize:大当り時の実質出玉
  • Loss:抽選1回当りの必要球数
  • CVs:継続確率の無限級数収束値
  • Pj:通常時大当り確率
  • 1 – Pj:通常時外れ確率

としたとき、期待値Evを求める一般式は

Ev = {Plize × Pj × CVs} – {Loss × (1 – Pj)}

となる CVsは大当り継続の収束値、つまり「初当りから連荘終了」までの一連の大当り期間が、無限回の試行で平均的に何度続くか、という値である

  • Pc:大当り継続確率

とした場合、その収束値は

CVs = 1 / (1 – Pc)

で簡単に求められる 継続確率の違いによってどれくらいの差が出るかは次の表の通りだ

継続確率 Pc(%) 収束値 CVs
75 4.000
70 3.333
65 2.857
60 2.500
55 2.222
50 2.000
45 1.818
40 1.667
35 1.538
30 1.429

例えば一番上の行だと、大当り継続確率75%の台は十数回以上長く連荘することもあれば、単発で終わることもあるが、それを無限に繰り返すとその継続数の平均値は4連荘に収束するだろう、という意味だ

継続確率50%だとすると収束値は2しかない 常に1/2の確率だと何度も長く継続しそうな気がするがそれは印象論でしかない

実際に計算値するとそれが大間違いであり、まったく継続など期待できないことがよくわかる

何発で1回抽選できれば収支は黒字になるか

さて、継続の収束値の計算方法もわかり、期待値の一般式も容易に計算できることがわかった

ということは、これを逆算すれば期待値の一般式からボーダーも計算できるはずだ

ボーダーというのは、期待値が0より大きな値、つまり正の値であれば長期的に収支がプラスになるラインだ

期待値が0で、計算値がそれより大きいことを現す不等式

Ev = 0 < {Plize × Pj × CVs} – {Loss × (1 – Pj)}

を変形させると

Loss < (Plize × Pj) / {(1 – Pj) × (1 – Pc)}

このように「1回の抽選を行うのに射出した球が何発以下なら収支がプラスになるか」ということも求められる

この式を言葉で説明すると「大当り時の実質出玉に通常時大当り確率を掛け、通常時外れ確率と大当りの継続しない確率で割る」と言える

注意したいのは出玉が実質出玉ということ 入賞口に打ち込む球の減算とこぼれ球の減算も考慮すること

参考:-(144+α)玉 ~ 大当たりの裏で確実に消費する球数 – それでもまだ負け続けるのですか?

スペック通りの「ラウンド数×ラウンド当たりカウント数×カウント当たり賞球数」を出玉としてしまうと、現実より多い出玉想定の計算になるため気を付けなければならない

ここで、

  • 大当り確率 Pj = 1/400
  • 実質出玉 Plize = 1,520球

と仮定したとき、大当り継続確率Pcの違いによって、抽選当りの射出数Lossを何発以下に抑えればよいかを計算したものが以下の表だ

継続確率 Pc 射出数(球) Loss
75 15.238
70 12.698
65 10.884
60 9.524
55 8.466
50 7.619
45 6.926
40 6.349
35 5.861
30 5.442

大当り継続確率が75%なら1回の抽選に平均16発以上使ってしまうと収支はマイナスになる 50%ならなんと射出7発で1回以上抽選できなければならない もちろん最大保留以上の小当たり入賞は無効だ

「パチンコで長期的な収支がプラスになる」というのがいかに現実的でないかわかっただろう

1k当りボーダー回転数

さぁ大詰めだ 収支がプラスになる射出数がわかったから後は単位投資当りで何回まわせるかに換算できればよい

投資単位はいわゆる1k、1,000円としてこれで借りられる球数をSとしよう

1投資単位当たり、つまり初期持ち球S球で抽選できる回数Lotは、1小当りごとに賞球3球の複利を考慮に入れた場合

Lot = S × (Loss + 2) / {(Loss – 1) × Loss}

となる これもある級数収束なのだが詳細は別項にゆずる

1球4円貸=初期持ち球250球で、上式から先ほどの射出数Lossを抽選数に換算するとこうなる

継続確率 Pc 射出数(球) Loss 抽選数ボーダー Lot
75 15.238 20
70 12.698 25
65 10.884 30
60 9.524 36
55 8.466 42
50 7.619 48
45 6.926 55
40 6.349 62
35 5.861 69
30 5.442 77
25 5.079 86
20 4.762 95
15 4.482 104
10 4.233 114
5 4.01 125

ちなみにこれは日ごとのゲーム中断時に打ち尽くす無駄球は入れていない 射出した球は規定数ごとに常に抽選できるという大甘計算だ

大当り継続率が60%でも1k当たり36回抽選できなければならない

たまたま調子のいい時だけ1k36回転ではダメだ、いい時も悪いときも平均して36だ

もし継続確率の低い分大当り時の実質出玉が多いスペックとして1,800発で再計算しても29回転は必要(実際に一般式通りに電卓をはじいてみるとよい)

回転の悪い台に絶対に座らず、常に1,000円で29回転以上 これで収支がトントンかほんのわずかだけプラス それもはるか長期的に打って値が収束するまで試行を続けなければならない

これがいかに非現実的なことか、パチンコという底なし沼にはまっているあなたにこそ実感できるはず

何度も繰り返すがホール経営者はこのことがよくわかっている いちいち人間が台のスペックごとに計算しなくてもホールコンピューターが集計してくれる

客寄せ台でトントンが数台分あればよい それ以上の期待値が得られる入賞率にならぬよう釘を「修正」するだけだ 不正な遠隔操作などしなくても客さえ呼べればぼろ儲け

ごくわずかにスペックが違うものがたくさんあればあるほど厳密なボーダーを出し難くなる それがより感覚をずらして麻痺させる

「フルスペックなら1k24,5回転」など中途半端に雑なボーダーを持ち出す奴ほどいいカモだ

中途半端な知識であり得ない収支計算をし、ひたすらホールに貢ぎ続ければ「パチンカスは養分」と揶揄されてもしかたあるまい

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